『ロレッタの肖像』
1987年 セガ・エンタープライズ
シャーロック・ホームズもの。舞台は1890年11月1日、ロンドン。有名画家エバンスの描いたロレッタの肖像画が盗難され、ホームズは探索の依頼を受ける。しかしそれは、連続殺人事件の幕開けだった‥‥。
当時、すでにセガ・マークⅢが発売されていたにもかかわらず、全機種対応でリリース。グラフィック・スペックの足りなさを、ヴィクトリア朝ロンドンをセピア色に表現することによってカバーし、今では忘れられた名作AVGとして、セガファンの間で語り継がれている。
物語は最初の盗難事件と、後半の殺人事件と、大きく2パートにわかれていて、コマンドを選択していけば進んでいく。ただ、カーソルで対象物を選ぶ事が多く、時にそれがシビアであったり、合間合間での迷宮状の移動などが、難易度を上げている。しかも、コンティニューのパスワードも、2回しかとれないし。
シナリオ的には、私の評価は低い。特に、犯人が判明した時の私の感想は一言、
「はいぃっ?」
だった。たしかに、消去法で推理していけば、犯人だとはわかるのだが‥‥それにしても、あまりに伏線無さすぎじゃないのか? それまでの犯人の言動と、判明後の言動が、まったく一致した感じがしない‥‥。
全体的に、登場人物の人物描写が不足しており、私は誰に対しても、まったく感情移入ができなかった。ハード的な制約が多かったかもしれないが、「マスグレーブのブラントンのような事はしない」という、シャーロッキアン向けのギャグよりも、もっと犯人の人柄のわかる言葉が欲しかった。
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